2010年 10月 16日
ローカル線で行く信濃・飛騨・金沢の旅(5)10月16日 |
昨夜は着いたのが遅くて何も見ることができなかったので朝6時くらいから外に出て、古い町並みのあたりをうろうろしてみました。とはいえ、まだ薄暗く、写真も撮れません。川のほとりと陣屋の近くとで朝市が2つあるはずなので、まずは宮川の朝市に行ってみました。まだ支度を始めたばかりで、2、3の店しか出ていません。ほとんどは野菜や漬物を売ってる。これからまだ移動するのに漬物みたいに重いものを買う気にはならないので見るだけ。閉まっている店の看板で「玉天」というのが気になって、帰ってから調べたらけっこうおいしそう。食べてみたかったなあ。
7時近くなるとそろそろ観光客の姿が増えてきます。話を聞くとけっこう中国人の団体が多いのでびっくり。こんなところまで来てるんだ。面白いのかなあ。陣屋のほうにも行ってみると、こちらのほうがぎっしりとテントが並んでいて、客もけっこう来ています。でも、売ってるものは同じようなものばかり。で、ここで気づいたのですが、電話ボックス、ありました。景観を壊さないように和風のしつらえになっていたので暗い中では気づかなかったんだ。
古い町並みの通りはほとんどが土産物屋やカフェなので、まだまだ開きそうにはありません。ちょっと古いビルの壁にかかっていた「高山バーガー」の看板がちょっと気になりました。おいしいのかな? 昼間だったら食べられるのに残念。しかし鳩の数が半端じゃないな。
バスの時間があるのでホテルに戻り、朝食をとりました。1階の狭いスペースに図書館みたいな仕切りのついたテーブルと椅子が並んでいて、向かい合っても相手の顔が見えないように工夫されています。食事は洋風と和風のビュッフェ形式ですが、おかずは圧倒的に和風のものが多いのでパンを選ぶと合うおかずがない。なので和食にしました。4,980円に含まれている朝食とは思えないくらい品数が多いです。もちろん、すごくおいしいというものはありませんが、朝市で売っててちょっと味見してみたいなと思った漬物も出てたし、朝食時間の間はロビーにあるドリンクの自動販売機も無料で出てくるようになっていてコーヒーも飲める。すごく効率的です。
驚いたのは部屋で着ていたパジャマとスリッパで食事に来ていたカップルがいたこと。あのズボンのない、膝までのナイティですよ! ほぼ満員になっている食堂の他の客は全員きちんと服を着て靴を履いていますから、そのふたりが浮きまくって、逆に見てはいけないもののようにみんな目をそらしていました。あのふたり、何か勘違いしちゃったんだろうな。
駅前のバスターミナルで白川郷までの片道切符を買い、列に並びました。前日に買っておこうとしたら、その日の日付の切符しか売れないと言われたんです。さすが世界遺産だけあって、列に並んでいる人たちからはスペイン語、フランス語、中国語などが聞こえてきます。不思議なことに英語は聞こえなかったな。
バスは超満員でした。土曜だしね。現地の混雑が思いやられます。途中の道路はけっこうトンネルが多いので景色を楽しむということもなく、半分くらいは寝ていました。隣りのフランス人についているガイドさんがひっきりなしに喋りまくっていなかったらもっと寝られたんだけど・・・。
白川郷に到着し、無事友人夫婦と合流。このあとはもうすっかりお任せモードに入ります。ところが、顔を合わせるなりショッキングなニュースを聞かされました。実はここに来ることにしたのは、観光ももちろんですが、飛騨牛のひつまぶしを食べようというのが大きな目的だったのです。ところが今日は村の神社のお祭りがあり(そういえばバスの窓から見えたっけ)、そのひつまぶしのお店が休業だというのです。ががーん!
とはいえここまで来たのですから、とにかく楽しむたけは楽しまなくては。まずは展望台に行って白川郷を一望のもとに見渡し、それから村の中をゆっくりと歩きました。ここでも祭りの影響でふだんは開放している古い家が閉まっていたりという番狂わせが。それでも観光客はシロアリのように土産物屋や開いている観光スポットに押し寄せていきます。
お昼は朴葉みそにしました。昔食べたときは味噌でごはんを食べる貧しい食事だな、と思った記憶があるのですが、今回友人夫婦が連れていってくれた店では朴葉の上に味噌と飛騨牛がのってきて、ミニコンロの上でぐつぐつ焼けています。いい肉を使っているせいか、味噌だけの味つけなのにすごくおいしい。ひつまぶしの悔しさを少し忘れました。
白川郷をひとわたり見たあと、車で白山スーパー林道に。これは岐阜県白川村と石川県白山市をつなぐ総長33.331kmの有料山岳道路です。友人たちも初めてなので何が出てくるかわからない。道路沿いに「駆け抜ける感動!」という看板が出ていまし。なんか違和感。いや、作った人の気持ちはわかるんですけどね。文字通りにとると感動があっという間に駆け抜けていってしまうみたい。まあ、運転していて景色が見られない友人夫にとっては確かに「駆け抜ける感動」だったかもしれませんが。(すみませんでした)
料金所には紅葉情報が掲示されており「山頂付近:見頃」と出ていましたが、ここから見る限りでは山全体が緑色。とても紅葉が見頃とは思えません。
ところがですねえ、ぐるぐると山を登っていくうちに、あれあれあれ? なんか黄色くなってきたぞ、お、赤いにも見えてきたぞ、ってふうに変わっていくんですよ。でもって標高1,445mの標識があるところまで登ると、それはもう美しい、絶景としか言いようのない光景が広がっていたのです。まさに錦秋。素晴らしい。今回の旅行で唯一、紅葉が満喫できた時間でした。このあたりの木は白川村の木であるブナの原生林が残っているらしい。
この白山スーパー林道のすぐれている点は、ただ駆け抜けるだけでなく、要所要所に車を止める場所があって、それぞれに面白い見物があるんです。もちろん眺めのいい展望台は各所にありますが、それ以外にもスケールの大きな「ふくべの大滝」、行って帰ってくるのにものすごい階段を上り下りして往復約1時間かかる露天の「親谷の湯」、険しい峡谷にかかる「蛇谷の大橋」、雰囲気のある吊り橋などなど。走ってる途中の風景も変化に富み、雄大です。通行料は3,150円とお高いのですが、払っただけの元はとれたと思わせるコースでした。(私は払っていませんが)
手取川ダムの手前でスーパー林道は終わり、あとはひたすら金沢をめざします。金沢に着いたのが5時過ぎだったかな。ホテルまで送ってもらっていったん別れ、チェックインして部屋に入りました。金沢での宿はダイワロイネットホテル金沢。2006年に開業と言いますからまだ新しいです。駅から徒歩5分ですごく便利。なにより部屋が広い(18.2m2)のがいいです。ベッドもダブルでゆったり。これで土曜は7,000円、日曜は6,000円、月曜は6,500円という値段は安いと思いました。だがしかし、パジャマは例のナイティでした。ここもワッフル。
6時半に友人夫婦がロビーに迎えにきてくれて、友人夫の行きつけの小料理屋さんに。ここで念願のノドグロを食べました。シンプルな塩焼きなんですが、これがもうおいしいのなんのって。実際にはもう少しあとのほうが脂がのっておいしくなるのだそうですが、これでも充分おいしい。柔らかいけど適度に弾力があって、噛み締めるとうまみがじゅわーっと口の中に広がる感じです。金沢で食べられる魚として有名ですが、実際には九州や山陰あたりでとれるらしい。
友人夫がお造りを頼みそうになったときになって初めて、「すみません、私、ウロコのある魚の刺身が食べられないんです」と告白する私。友人夫がそのままを板前さん(店主)に言うと、「え、ウロコのない魚ってどんなんですか?」と聞かれてしまいました。「え~と、イカとかエビとかウニとかイクラとかアワビとか赤貝とか・・・」「わかりました」となって、大きなお皿に甘エビととろっとしたイカとアワビと貝が盛られてきました。おいしかったです~。ほかにも食べたんだけど、このふたつの印象があまりに強くて・・・。そういえば突き出しで出たちりめんの山椒風味佃煮とあなごのミニ押し寿司もおいしかったな。あ、このお店のポテトサラダはおいしかった。ツナが入ってるんですが、それよりも薄切りのたまねぎがたくさん入っているのがおいしさの秘密だと思った。すごくあっさりしていて日本酒にもよく合う。あ、そうだ、ここで「冷やおろし」というのを飲みました。かなり濃かった。あまりにも食べることと喋ることに夢中になってしまったので、このときの写真は1枚もありません(^^;)。
おいしいものでお腹いっぱいになって、ほろ酔い状態で気持ちよくホテルに戻り、ゆっくりお風呂に入ってTVを見てから寝ました。明日はひさしぶりに早起きしなくてすむのがうれしい。
驚いたのは部屋で着ていたパジャマとスリッパで食事に来ていたカップルがいたこと。あのズボンのない、膝までのナイティですよ! ほぼ満員になっている食堂の他の客は全員きちんと服を着て靴を履いていますから、そのふたりが浮きまくって、逆に見てはいけないもののようにみんな目をそらしていました。あのふたり、何か勘違いしちゃったんだろうな。
駅前のバスターミナルで白川郷までの片道切符を買い、列に並びました。前日に買っておこうとしたら、その日の日付の切符しか売れないと言われたんです。さすが世界遺産だけあって、列に並んでいる人たちからはスペイン語、フランス語、中国語などが聞こえてきます。不思議なことに英語は聞こえなかったな。
白川郷に到着し、無事友人夫婦と合流。このあとはもうすっかりお任せモードに入ります。ところが、顔を合わせるなりショッキングなニュースを聞かされました。実はここに来ることにしたのは、観光ももちろんですが、飛騨牛のひつまぶしを食べようというのが大きな目的だったのです。ところが今日は村の神社のお祭りがあり(そういえばバスの窓から見えたっけ)、そのひつまぶしのお店が休業だというのです。ががーん!
白川郷をひとわたり見たあと、車で白山スーパー林道に。これは岐阜県白川村と石川県白山市をつなぐ総長33.331kmの有料山岳道路です。友人たちも初めてなので何が出てくるかわからない。道路沿いに「駆け抜ける感動!」という看板が出ていまし。なんか違和感。いや、作った人の気持ちはわかるんですけどね。文字通りにとると感動があっという間に駆け抜けていってしまうみたい。まあ、運転していて景色が見られない友人夫にとっては確かに「駆け抜ける感動」だったかもしれませんが。(すみませんでした)
料金所には紅葉情報が掲示されており「山頂付近:見頃」と出ていましたが、ここから見る限りでは山全体が緑色。とても紅葉が見頃とは思えません。
ところがですねえ、ぐるぐると山を登っていくうちに、あれあれあれ? なんか黄色くなってきたぞ、お、赤いにも見えてきたぞ、ってふうに変わっていくんですよ。でもって標高1,445mの標識があるところまで登ると、それはもう美しい、絶景としか言いようのない光景が広がっていたのです。まさに錦秋。素晴らしい。今回の旅行で唯一、紅葉が満喫できた時間でした。このあたりの木は白川村の木であるブナの原生林が残っているらしい。
6時半に友人夫婦がロビーに迎えにきてくれて、友人夫の行きつけの小料理屋さんに。ここで念願のノドグロを食べました。シンプルな塩焼きなんですが、これがもうおいしいのなんのって。実際にはもう少しあとのほうが脂がのっておいしくなるのだそうですが、これでも充分おいしい。柔らかいけど適度に弾力があって、噛み締めるとうまみがじゅわーっと口の中に広がる感じです。金沢で食べられる魚として有名ですが、実際には九州や山陰あたりでとれるらしい。
友人夫がお造りを頼みそうになったときになって初めて、「すみません、私、ウロコのある魚の刺身が食べられないんです」と告白する私。友人夫がそのままを板前さん(店主)に言うと、「え、ウロコのない魚ってどんなんですか?」と聞かれてしまいました。「え~と、イカとかエビとかウニとかイクラとかアワビとか赤貝とか・・・」「わかりました」となって、大きなお皿に甘エビととろっとしたイカとアワビと貝が盛られてきました。おいしかったです~。ほかにも食べたんだけど、このふたつの印象があまりに強くて・・・。そういえば突き出しで出たちりめんの山椒風味佃煮とあなごのミニ押し寿司もおいしかったな。あ、このお店のポテトサラダはおいしかった。ツナが入ってるんですが、それよりも薄切りのたまねぎがたくさん入っているのがおいしさの秘密だと思った。すごくあっさりしていて日本酒にもよく合う。あ、そうだ、ここで「冷やおろし」というのを飲みました。かなり濃かった。あまりにも食べることと喋ることに夢中になってしまったので、このときの写真は1枚もありません(^^;)。
おいしいものでお腹いっぱいになって、ほろ酔い状態で気持ちよくホテルに戻り、ゆっくりお風呂に入ってTVを見てから寝ました。明日はひさしぶりに早起きしなくてすむのがうれしい。
by timeturner
| 2010-10-16 20:08
| 旅行
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