2010年 03月 26日
3月26日(ロンドン⇒バース) |
さて、きょうは遠足(Excursion)です。お弁当(サンドイッチ、ポテトチップス、クッキー、りんご、水)もあります。
8時に朝食、9時にGC近くの警察署の前からコーチに乗り出発しました。20人なのでみんな窓際に坐れるのがありがたい。
ロンドンに入るとRAがマイクで要所要所の説明をしてくれます。道がかなり混んでいてしょっちゅう停止するので好都合だったかも。でもやっぱり車窓からだけ見ても方向感覚はつかめないし、初めての人はかなり混乱したと思う。車窓から見えたのは次のようなところ。
ノッティング・ヒル⇒ケンジントン⇒ナイツブリッジ⇒ハイド・パーク・コーナー⇒ヴィクトリア駅⇒セント・ジェイムズ・パーク⇒ウェストミンスター⇒ダウニング街⇒ホワイトホール⇒ピカデリー・サーカス⇒裁判所⇒セント・ポール大聖堂⇒ロンドン塔⇒ロンドン橋⇒エンバンクメント
エンバンクメントでコーチを降り、歩いてナショナル・ギャラリーへ。そのままギャラリーはパスしてお買物に行く人もいたので、私もここでみんなと別れてナショナル・ポートレイト・ギャラリーに。以前来たときは最近のミュージシャンや映画俳優のポートレイトにしか興味がなかったので上のほうの階には行ってなかったんですよね。
めざすは2階(ほんとは3階)のチューダー王朝から19世紀初頭までのセクション。ここは夢のように素晴らしかった。20の部屋をおおまかに分けるとThe Tudors、The Stuarts、Rebellion to Reform: 18th Century、Rebellion to Reform: Late 18th to 19th Centuryとなっています。
The Tudorsにはあの有名な戴冠式の絵を初めとしたエリザベス女王の肖像画数点、ヘンリー八世やスコットランド女王メアリー、キャサリン・パーはもちろん、ウィリアム・セシルやウォルシンガム卿、ロバート・ダドリー、ウォルター・ラリー、フランシス・ドレイクといった映画「エリザベス」や「エリザベス:ゴールデン・エイジ」でおなじみの人たちの絵がずらっと並んでいて目がくらみます。レディ・ジェーン・グレイは独立した1室で特別展が開かれていました。悲劇の女性ということであちらの人(特に女性)には人気があるんですね。
王家の人々以外にもThe Chandos Portraitと呼ばれる質素な白い衿の服を着たシェイクスピア(だと考えられている)の肖像画や、セント・ポール大聖堂を再建した建築家のクリストファー・レン、あのサミュエル・ピープス、そして『グッドホープ邸の殺人』『グラブ街の殺人』の主人公になっている盲目の治安判事ジョン・フィールディングなど「ああ、これが!」と思う人たちに会えました。バイロンが超美形なのにびっくり。
逆に描かれている人は知らなくても描いている画家が有名で、絵そのものが素晴らしいというのも。ルーベンスによるSir. トマス・ハワードなどはその好例。Hertford Collegeのダイニング・ホールにかかっているジョン・ダンの絵が複製だったというのも、ここで本物に出会ってわかった。思いがけずうれしかったのは姉カッサンドラが描いたスケッチのジェイン・オースティンが見られたこと。あんなに小さい絵だとは思いませんでした。
館内の掲示にあったのですが「Writes of Influence: Shakespeare to J.K. Rowling」という展覧会がイギリス国内を巡回するらしい。見たいなあ。シェフィールド、サウザンプトン、プリマス、サンダーランドと回るらしい。行く機会のある方はぜひどうぞ。
ヴィクトリア朝まで見ていきたかったのですが疲れ果ててしまったので今回はあきらめました。ロンドンはまた来る機会が必ずあるから欲張らないことにします。ショップによって本を何冊か買い、地下鉄駅に向かいました。この日お天気はすごくよくて、表に出たときも太陽が燦々と照っていたのですが、驚いたことにどしゃぶり。まったくイギリスの天気ってわかりません。
パディントンまで行き、15:55発の切符を買って(きのうPCでチェックしたのより高かった! オンライン予約しておけばよかった)、すでに停まっていた列車に乗り込みます。バースに行く電車は1時間に2本あるので便利です。車内はかなり混んでいて、自由席のチケットを買ったことを後悔しました。車両から車両へと歩いていっても空席がないので、これはもうデッキで立つしかないかと覚悟しかけたところでようやく1席開いているのを発見。やれやれ。
坐れたのでようやく安心してお弁当のサンドイッチ(その他はすべて部屋に置いてきた)を食べました。お昼抜きで歩き回っていたのでひさしぶりにお腹がぺこぺこ。中身が何かわからない(ハムカツみたいなんだけど小骨があるような歯ごたえ)不気味なサンドイッチでもおいしくいただけました。
1時間半の旅なのであっという間にバース到着。乗客のほとんどはここで降りました。そうか、週末だものね。ロンドンから遊びに来るのにちょうどいい距離だし。
予約しているB&BThe Henryは駅の近くなので助かりました。というのもPC関連の荷物が重かったうえにNational Portrait Galleryで本なんか買ってしまったので荷物が肩にくいこむ状態。予約するときには「2泊旅行で荷物も少ないから駅から遠くてもいいかな」と思ったりしたのですが大間違いでした。
宿に着いて呼び鈴を鳴らすとご主人が出てきて「ずいぶん早かったね」と言われましたが、きのうメールした時間とたいして変わらないんですけど・・・。部屋の鍵と出入口の鍵をもらい、部屋に行って荷物をおろします。広くはないけど部屋の中にトイレとシャワーがあるし、とても清潔。ドライヤーなど必要なものもすべてそろっています。窓から見える風景は石作りの建物ばかりで緑が見えないのが不思議な感じ。きのうまで川と牧草地に面した部屋にいたからね。このへんはジェイン・オースティンの時代にはどちらかというと場末で、中流以上の人たちは住まない界隈だったから、というのもあるかもしれません。
サイドテーブルやTV台の下に雑誌や本がたくさんあり、部屋でゆっくりしたくなる誘惑がおそってきますが外はまだ明るいのでとりあえず町の様子を知っておこうと出かけます。
駅からの道をまっすぐ行き、途中のNorth Parade Passという感じのいい路地を左に入ると有名なSally Lunn'sがあるのを発見。ここにはあとで夕食に来るつもり。路地の突き当たりを右に折れるともうAbbey Churchyardに出ました。近い。ここが『スノードーム』で似顔絵描きの父親や街頭芸人のポッピーが商売していたところ(のはず)。エックマン氏がいつも食事していたのはあそこかなあ、なんてすっかり気分はアラン・シアラー。
町が小さくて、簡単に歩いて回れそうなことがわかったのですっかり安心し、Sally Lunn'sに戻りました。私の前に1組の中国人カップルが並んでいたけれど、すぐに通され、私も5分くらい待って席につけました。
サリー・ランはフランス革命のときにフランスからイギリスに亡命してきた若い女性で、独自のレシピで大きくて丸いリッチな味わいのパンを作って売り出します。これがジョージ王朝時代のバースで大ヒットしました。今でもその当時のレシピを守って作られているパンがここの名物。ブリオーシュ風というので甘いシナモントーストとかにするのがいちばんおいしいんだと思いますが、夕食にシナモントーストというわけにもいかないので名物のTraditional Trencher Dinnerというのにしました。Trencherというのは「木皿(に盛られた食べ物)」の意味ですが、この店のTrencherはまだ皿というものが発明される前のヨーロッパの、大きなパンの上に料理が盛られ、料理を食べてから器として使用したパンも食べていた食事の方法を再現したものです。もちろん店では陶器の皿の上にパンと料理が盛られてきます。
パンの上に盛られる料理は何種類かから選べるのですが、ランチが遅くてあまりお腹が空いていなかったので「Cherry tomato roasted ratatouille with farmhouse Cheddar cheese」というのに。ラタトゥイユとチーズですね。それに赤ワインとエール。本当は食前にエールを半パイント飲んで喉の渇きを癒し、食事と一緒にワインのつもりだったんですが、この店では半パイントというのがないというので仕方なく1パイント頼んだらワインと一緒に出てきちゃった。だめじゃん。
ラタトゥイユの材料はチェリートマト、ズッキーニ、たまねぎ、なす、紫たまねぎ、それにバジルとチェダーチーズ。ゆでたにんじん、絹さや、じゃがいもが添えてあります。おいしかったけどかなり塩辛くて途中であきてきました。パンは料理に埋もれて汁がしみちゃっているので味はよくわからなかった。やっぱりシンプルに食べてみないとだめだな。明日またお昼かお茶の時間に来てみよう。
重くなったお腹をかかえて宿に戻り、ゆっくりシャワーを浴びてからPCを出し、無線LANにつないでみようとしたのですがパスワードが必要でアクセスできず。もう遅いしパジャマも着てしまったので明日訊くことにしてTVを見て寝てしまいました。
8時に朝食、9時にGC近くの警察署の前からコーチに乗り出発しました。20人なのでみんな窓際に坐れるのがありがたい。
ロンドンに入るとRAがマイクで要所要所の説明をしてくれます。道がかなり混んでいてしょっちゅう停止するので好都合だったかも。でもやっぱり車窓からだけ見ても方向感覚はつかめないし、初めての人はかなり混乱したと思う。車窓から見えたのは次のようなところ。
エンバンクメントでコーチを降り、歩いてナショナル・ギャラリーへ。そのままギャラリーはパスしてお買物に行く人もいたので、私もここでみんなと別れてナショナル・ポートレイト・ギャラリーに。以前来たときは最近のミュージシャンや映画俳優のポートレイトにしか興味がなかったので上のほうの階には行ってなかったんですよね。
めざすは2階(ほんとは3階)のチューダー王朝から19世紀初頭までのセクション。ここは夢のように素晴らしかった。20の部屋をおおまかに分けるとThe Tudors、The Stuarts、Rebellion to Reform: 18th Century、Rebellion to Reform: Late 18th to 19th Centuryとなっています。
The Tudorsにはあの有名な戴冠式の絵を初めとしたエリザベス女王の肖像画数点、ヘンリー八世やスコットランド女王メアリー、キャサリン・パーはもちろん、ウィリアム・セシルやウォルシンガム卿、ロバート・ダドリー、ウォルター・ラリー、フランシス・ドレイクといった映画「エリザベス」や「エリザベス:ゴールデン・エイジ」でおなじみの人たちの絵がずらっと並んでいて目がくらみます。レディ・ジェーン・グレイは独立した1室で特別展が開かれていました。悲劇の女性ということであちらの人(特に女性)には人気があるんですね。
王家の人々以外にもThe Chandos Portraitと呼ばれる質素な白い衿の服を着たシェイクスピア(だと考えられている)の肖像画や、セント・ポール大聖堂を再建した建築家のクリストファー・レン、あのサミュエル・ピープス、そして『グッドホープ邸の殺人』『グラブ街の殺人』の主人公になっている盲目の治安判事ジョン・フィールディングなど「ああ、これが!」と思う人たちに会えました。バイロンが超美形なのにびっくり。
逆に描かれている人は知らなくても描いている画家が有名で、絵そのものが素晴らしいというのも。ルーベンスによるSir. トマス・ハワードなどはその好例。Hertford Collegeのダイニング・ホールにかかっているジョン・ダンの絵が複製だったというのも、ここで本物に出会ってわかった。思いがけずうれしかったのは姉カッサンドラが描いたスケッチのジェイン・オースティンが見られたこと。あんなに小さい絵だとは思いませんでした。
館内の掲示にあったのですが「Writes of Influence: Shakespeare to J.K. Rowling」という展覧会がイギリス国内を巡回するらしい。見たいなあ。シェフィールド、サウザンプトン、プリマス、サンダーランドと回るらしい。行く機会のある方はぜひどうぞ。
ヴィクトリア朝まで見ていきたかったのですが疲れ果ててしまったので今回はあきらめました。ロンドンはまた来る機会が必ずあるから欲張らないことにします。ショップによって本を何冊か買い、地下鉄駅に向かいました。この日お天気はすごくよくて、表に出たときも太陽が燦々と照っていたのですが、驚いたことにどしゃぶり。まったくイギリスの天気ってわかりません。
パディントンまで行き、15:55発の切符を買って(きのうPCでチェックしたのより高かった! オンライン予約しておけばよかった)、すでに停まっていた列車に乗り込みます。バースに行く電車は1時間に2本あるので便利です。車内はかなり混んでいて、自由席のチケットを買ったことを後悔しました。車両から車両へと歩いていっても空席がないので、これはもうデッキで立つしかないかと覚悟しかけたところでようやく1席開いているのを発見。やれやれ。
1時間半の旅なのであっという間にバース到着。乗客のほとんどはここで降りました。そうか、週末だものね。ロンドンから遊びに来るのにちょうどいい距離だし。
予約しているB&BThe Henryは駅の近くなので助かりました。というのもPC関連の荷物が重かったうえにNational Portrait Galleryで本なんか買ってしまったので荷物が肩にくいこむ状態。予約するときには「2泊旅行で荷物も少ないから駅から遠くてもいいかな」と思ったりしたのですが大間違いでした。
宿に着いて呼び鈴を鳴らすとご主人が出てきて「ずいぶん早かったね」と言われましたが、きのうメールした時間とたいして変わらないんですけど・・・。部屋の鍵と出入口の鍵をもらい、部屋に行って荷物をおろします。広くはないけど部屋の中にトイレとシャワーがあるし、とても清潔。ドライヤーなど必要なものもすべてそろっています。窓から見える風景は石作りの建物ばかりで緑が見えないのが不思議な感じ。きのうまで川と牧草地に面した部屋にいたからね。このへんはジェイン・オースティンの時代にはどちらかというと場末で、中流以上の人たちは住まない界隈だったから、というのもあるかもしれません。
町が小さくて、簡単に歩いて回れそうなことがわかったのですっかり安心し、Sally Lunn'sに戻りました。私の前に1組の中国人カップルが並んでいたけれど、すぐに通され、私も5分くらい待って席につけました。
サリー・ランはフランス革命のときにフランスからイギリスに亡命してきた若い女性で、独自のレシピで大きくて丸いリッチな味わいのパンを作って売り出します。これがジョージ王朝時代のバースで大ヒットしました。今でもその当時のレシピを守って作られているパンがここの名物。ブリオーシュ風というので甘いシナモントーストとかにするのがいちばんおいしいんだと思いますが、夕食にシナモントーストというわけにもいかないので名物のTraditional Trencher Dinnerというのにしました。Trencherというのは「木皿(に盛られた食べ物)」の意味ですが、この店のTrencherはまだ皿というものが発明される前のヨーロッパの、大きなパンの上に料理が盛られ、料理を食べてから器として使用したパンも食べていた食事の方法を再現したものです。もちろん店では陶器の皿の上にパンと料理が盛られてきます。
パンの上に盛られる料理は何種類かから選べるのですが、ランチが遅くてあまりお腹が空いていなかったので「Cherry tomato roasted ratatouille with farmhouse Cheddar cheese」というのに。ラタトゥイユとチーズですね。それに赤ワインとエール。本当は食前にエールを半パイント飲んで喉の渇きを癒し、食事と一緒にワインのつもりだったんですが、この店では半パイントというのがないというので仕方なく1パイント頼んだらワインと一緒に出てきちゃった。だめじゃん。
重くなったお腹をかかえて宿に戻り、ゆっくりシャワーを浴びてからPCを出し、無線LANにつないでみようとしたのですがパスワードが必要でアクセスできず。もう遅いしパジャマも着てしまったので明日訊くことにしてTVを見て寝てしまいました。
by timeturner
| 2010-03-26 22:56
| 旅行
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