2010年 03月 23日
オックスフォード 3月23日(火) |
8時朝食、9時15分から10時半まで英会話、カレッジに移動してお茶をいただいて11時から講義。
今日の講師は年配のJohn Randle氏で、テーマは「British Architecture」。イギリスにおける建築の歴史をストーンヘンジから始めてポストモダニズムまで概説してくれました。前半はホワイトボードを使った講義で後半はスライドを見せながらの解説だったのですが、私たちが教室に入っていくなりJohnが「こんな素晴らしい場所にある教室だと知っていたら私の下手な写真など持ってこなくてもよかった」と言うので、何事かと思ったら教室(ダイニングホールがある棟の3階)の窓のすぐ目の前にボードリアン図書館が。英国ゴシック建築のマスターピースと言われる建物です。
考えてみれば私たちは古い建物がぎっしりのオックスフォードにいるわけで、狭く暗い教室にとじこもってスライドなんか見るより、外を歩きながら講師の話を聞くほうがずっとわかりやすいというものです。
それでもJohnの英語はとても聞きやすく、ゆっくり話してくれるので専門用語が多いにも関わらず内容はとてもよく理解できました。ローマの支配下にあった時代の遺跡としてハドリアヌスの長城とバースの浴場が写真で紹介されたので、週末の旅行を思って胸が高鳴る。この時代からサクソン人の侵入あたりの歴史については映画「キング・アーサー」で描かれていましたね。
Norman(Romanesuque)、Gothicときて、TudorではStratford-upon-Avonの写真が。あー、やっぱり行きたい。Classicalの復興ではロンドン大火とクリストファー・レンによる聖ポール大聖堂の再建、Georgian、ヴィクトリア朝に流行ったGothic Revival、ウィリアム・モリスらによるArts and Crafts Movementまでがすごく面白かった。帰国日前日のロンドンではヴィクトリア&アルバート博物館に行く予定にしているのでArts and Craftsはぜひチェックしなくては。
講義の中では使いませんでしたが、いただいた大量のコピー資料には各建築様式を図解したものがあって、それを見るとそれぞれの建築細部を英語でなんと呼ぶのかがわかり、これまでイギリス歴史小説を読んでいて辞書を引いてもいまいちわからなかった教会や城館の描写を理解するのに役立ちそうです。
12時45分からダイニングホールで昼食をとり、1時半にカレッジのロッジで集合。今日の午後のアクティヴィティは郊外のアウトレット行きだったのでてっきり専用のコーチか何かで行くのかと思っていたら、RAが先導していった先は街中の普通のバス停。えっ? みんなで市バスで行くの?
やってきたバスの運転手にRAがお金を払ってみんなの分のチケットをまとめて買い、それをひとり分ずつちぎって渡すので時間がかかる。それでもあちらの人は(運転手も乗客も)いやな顔も見せずに待っているから偉いです。全員乗り終わるまでに5分以上かかったんじゃないかな。
途中の景色は特にどうということもなく、20分くらいすると大きなTESCO(なんだ、あわてなくてもここで買えたのに)があるだけで後は道路と駐車場と畑ばかりというところでバスを降りました。駐車場を突っ切っていくと、忽然と映画のセットみたいな一角が現れます。ここがBicester Villageです。なんでも約130の高級ブランドがはいっているとか。
オックスフォードの街を見慣れた目には妙に軽く安普請のパステルカラーの店が延々と連なっています。ブランドに興味のない私でも知ってる名前ばかり。でも、興味がない(というか買えない)店ばかり。いくらアウトレットで安いといったって元々が何十万円もするものでしょう? 1割引きだって何十万じゃないですか。買物ツアーに来たのならともかく、とりあえずは勉強するつもりで来た人たちがこういうところに来てうれしいのかなあ。(Photo by S. Hiraoka)
ときどき雨がちらつく肌寒い曇り日で、来ている人たちの数もちらほら、という感じ。本当に高級なブランドの店は店内に人の姿も見えません。そこそこお手頃価格の店(ポロとか)にはそれなりに人が入っていましたが。ふだんそこのブランドを愛用している人たちにはお得な買物ができるんでしょうね。
結局私は2、3の店を覗いてみただけで、あとはすることもなくふらふら歩いていました。お茶を飲もうかとも思ったけど、ひとりでお茶するのも退屈だしなあと、集合時間まですご~く暇をもてあました。あとで聞いたら男性陣は最初から何も見る気はなく、ずっとカフェにいたらしい。そっちに合流すればよかったな。
女性陣はと手にした荷物を見たら、ほとんど全員がCath Kidstonの紙袋を提げていたのには笑いました。値段も手ごろだし、お土産にも向くしね。私はああいう花柄が似合うタイプではないのでパス。
帰りも市バスを待って乗り、市内の停留所に着いたところで解散。そのへんをぶらぶら(HMVに入ったけどDVDもCDも定価だと高くて買う気にならない)しながらGCに帰り、6時に夕食。この日のデザートは写真のようなケーキで、ふだんはデザートを食べない私もあまりにもおいしそうなので賛同者をつのって(ものすごく大きいのでひとりではとても無理)半分こしてみました。だがしかし、ババロアみたいに柔らかいのかと思ったらキャラメルを固めたようなしっかりした生地で超甘い。申し訳ないけれど三口食べて降参しました。
RAから全員への伝達は通常、朝食時と夕食時なんですが、この日は夕食のあと7時から金曜のexcursionと土日の過ごし方について説明し、そのあと8時から映画を見ようということでした。映画はDVDをコモンルームにある大型TVで見るのですが、用意されているDVDは「Harry Potter and The Philosopher's Stone」、キーラの「Pride & Prejudice」それにダニエル・クレイグになって最初の007「Casino Royale」でした。「Pride and Prejudice」だと男性が退屈だし、007だとあの拷問シーンがちょっとまずいんじゃないかと思い、やっぱりハリー・ポッターかなと思っていたのですが、それどころじゃなくなった。
金曜日のexcursionの説明はまあよかった。専用コーチでロンドンまで行き、まずは市内をひとめぐり車窓から見学し、Embankmentあたり(市内の混雑具合によって運転手が決める)で降りて歩いてNational Galleryに行き、美術館を見てもいいし好きなところに行ってもいい。コーチでRAたちと一緒にオックスフォードに帰る人は4時くらいに集合場所に戻るというもの。
問題は土日でした。参加者のほとんどは大学側がオプショナルツアーを用意してくれていて、それに申し込めばいいと思い(実際、日本での資料ではそうなっていたのでおそらく早稲田とハートフォードの間の連絡不十分だと思う)何も計画していなかったのに、RAが提示したのはいくつかの観光地の紹介だけ。あとは「All free!!!」だけだったもので騒然となりました。
はじめからわかっていれば、みんな大人だから用意してきたと思いますが、個人旅行の経験がない人たちにいきなり丸投げというのは無理というもの。せめて観光インフォメーションにある1日ツアーのパンフを用意しておくとか、最低でも「カレッジの近くのBroad Streetに観光インフォメーションがあるので、そこに行けば色々なツアーのパンフもあるし、窓口で相談にものってくれます」の一言があればまだよかったんだけど。
ともあれ、RAの説明が終わるとみんなそれぞれのグループで集まって相談を始めてしまい、8時になって映画が始まるかとコモンルームに行ったけど誰もいない。ひとりでハリー・ポッターを見ても仕方がないのでPCルームに行ってから部屋で少しだけ勉強して寝てしまいました。
今日の講師は年配のJohn Randle氏で、テーマは「British Architecture」。イギリスにおける建築の歴史をストーンヘンジから始めてポストモダニズムまで概説してくれました。前半はホワイトボードを使った講義で後半はスライドを見せながらの解説だったのですが、私たちが教室に入っていくなりJohnが「こんな素晴らしい場所にある教室だと知っていたら私の下手な写真など持ってこなくてもよかった」と言うので、何事かと思ったら教室(ダイニングホールがある棟の3階)の窓のすぐ目の前にボードリアン図書館が。英国ゴシック建築のマスターピースと言われる建物です。
考えてみれば私たちは古い建物がぎっしりのオックスフォードにいるわけで、狭く暗い教室にとじこもってスライドなんか見るより、外を歩きながら講師の話を聞くほうがずっとわかりやすいというものです。
それでもJohnの英語はとても聞きやすく、ゆっくり話してくれるので専門用語が多いにも関わらず内容はとてもよく理解できました。ローマの支配下にあった時代の遺跡としてハドリアヌスの長城とバースの浴場が写真で紹介されたので、週末の旅行を思って胸が高鳴る。この時代からサクソン人の侵入あたりの歴史については映画「キング・アーサー」で描かれていましたね。
Norman(Romanesuque)、Gothicときて、TudorではStratford-upon-Avonの写真が。あー、やっぱり行きたい。Classicalの復興ではロンドン大火とクリストファー・レンによる聖ポール大聖堂の再建、Georgian、ヴィクトリア朝に流行ったGothic Revival、ウィリアム・モリスらによるArts and Crafts Movementまでがすごく面白かった。帰国日前日のロンドンではヴィクトリア&アルバート博物館に行く予定にしているのでArts and Craftsはぜひチェックしなくては。
講義の中では使いませんでしたが、いただいた大量のコピー資料には各建築様式を図解したものがあって、それを見るとそれぞれの建築細部を英語でなんと呼ぶのかがわかり、これまでイギリス歴史小説を読んでいて辞書を引いてもいまいちわからなかった教会や城館の描写を理解するのに役立ちそうです。
12時45分からダイニングホールで昼食をとり、1時半にカレッジのロッジで集合。今日の午後のアクティヴィティは郊外のアウトレット行きだったのでてっきり専用のコーチか何かで行くのかと思っていたら、RAが先導していった先は街中の普通のバス停。えっ? みんなで市バスで行くの?
やってきたバスの運転手にRAがお金を払ってみんなの分のチケットをまとめて買い、それをひとり分ずつちぎって渡すので時間がかかる。それでもあちらの人は(運転手も乗客も)いやな顔も見せずに待っているから偉いです。全員乗り終わるまでに5分以上かかったんじゃないかな。
途中の景色は特にどうということもなく、20分くらいすると大きなTESCO(なんだ、あわてなくてもここで買えたのに)があるだけで後は道路と駐車場と畑ばかりというところでバスを降りました。駐車場を突っ切っていくと、忽然と映画のセットみたいな一角が現れます。ここがBicester Villageです。なんでも約130の高級ブランドがはいっているとか。
オックスフォードの街を見慣れた目には妙に軽く安普請のパステルカラーの店が延々と連なっています。ブランドに興味のない私でも知ってる名前ばかり。でも、興味がない(というか買えない)店ばかり。いくらアウトレットで安いといったって元々が何十万円もするものでしょう? 1割引きだって何十万じゃないですか。買物ツアーに来たのならともかく、とりあえずは勉強するつもりで来た人たちがこういうところに来てうれしいのかなあ。(Photo by S. Hiraoka)
結局私は2、3の店を覗いてみただけで、あとはすることもなくふらふら歩いていました。お茶を飲もうかとも思ったけど、ひとりでお茶するのも退屈だしなあと、集合時間まですご~く暇をもてあました。あとで聞いたら男性陣は最初から何も見る気はなく、ずっとカフェにいたらしい。そっちに合流すればよかったな。
女性陣はと手にした荷物を見たら、ほとんど全員がCath Kidstonの紙袋を提げていたのには笑いました。値段も手ごろだし、お土産にも向くしね。私はああいう花柄が似合うタイプではないのでパス。
帰りも市バスを待って乗り、市内の停留所に着いたところで解散。そのへんをぶらぶら(HMVに入ったけどDVDもCDも定価だと高くて買う気にならない)しながらGCに帰り、6時に夕食。この日のデザートは写真のようなケーキで、ふだんはデザートを食べない私もあまりにもおいしそうなので賛同者をつのって(ものすごく大きいのでひとりではとても無理)半分こしてみました。だがしかし、ババロアみたいに柔らかいのかと思ったらキャラメルを固めたようなしっかりした生地で超甘い。申し訳ないけれど三口食べて降参しました。
RAから全員への伝達は通常、朝食時と夕食時なんですが、この日は夕食のあと7時から金曜のexcursionと土日の過ごし方について説明し、そのあと8時から映画を見ようということでした。映画はDVDをコモンルームにある大型TVで見るのですが、用意されているDVDは「Harry Potter and The Philosopher's Stone」、キーラの「Pride & Prejudice」それにダニエル・クレイグになって最初の007「Casino Royale」でした。「Pride and Prejudice」だと男性が退屈だし、007だとあの拷問シーンがちょっとまずいんじゃないかと思い、やっぱりハリー・ポッターかなと思っていたのですが、それどころじゃなくなった。
金曜日のexcursionの説明はまあよかった。専用コーチでロンドンまで行き、まずは市内をひとめぐり車窓から見学し、Embankmentあたり(市内の混雑具合によって運転手が決める)で降りて歩いてNational Galleryに行き、美術館を見てもいいし好きなところに行ってもいい。コーチでRAたちと一緒にオックスフォードに帰る人は4時くらいに集合場所に戻るというもの。
問題は土日でした。参加者のほとんどは大学側がオプショナルツアーを用意してくれていて、それに申し込めばいいと思い(実際、日本での資料ではそうなっていたのでおそらく早稲田とハートフォードの間の連絡不十分だと思う)何も計画していなかったのに、RAが提示したのはいくつかの観光地の紹介だけ。あとは「All free!!!」だけだったもので騒然となりました。
はじめからわかっていれば、みんな大人だから用意してきたと思いますが、個人旅行の経験がない人たちにいきなり丸投げというのは無理というもの。せめて観光インフォメーションにある1日ツアーのパンフを用意しておくとか、最低でも「カレッジの近くのBroad Streetに観光インフォメーションがあるので、そこに行けば色々なツアーのパンフもあるし、窓口で相談にものってくれます」の一言があればまだよかったんだけど。
ともあれ、RAの説明が終わるとみんなそれぞれのグループで集まって相談を始めてしまい、8時になって映画が始まるかとコモンルームに行ったけど誰もいない。ひとりでハリー・ポッターを見ても仕方がないのでPCルームに行ってから部屋で少しだけ勉強して寝てしまいました。
by timeturner
| 2010-03-23 14:36
| 旅行
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