2009年 05月 26日
オースティン『レイディ・スーザン』-書簡体小説の悪女をめぐって- |
オースティンの初期(10代の頃)の作品と推定されている書簡体小説『レイディ・スーザン』とその内容をめぐる各種評論、オースティン論をひとつにまとめた本です。
うしろについている評論部分は退屈でしたが、『レイディ・スーザン』はやめられない止まらない面白さでした。最後の大急ぎでくっつけたような「結語」はかなり性急な感がありましたが、10代でここまでえげつない中年悪女を書けるって凄くないですか?
ネットで検索したら「若書き」だから・・・といった感想をいくつか見かけましたが、後年の小説に比べてそれほど未熟という感じはしなかったなあ。(翻訳で読んでいるのでどこまで理解できているのかわからないけど)文章もきちんとしているし。レイディ・スーザンは弁解の余地もないほど悪い女なんですが、それがなんともイキイキと描き出されていて、彼女に振り回される回りの凡庸な人たちはみんな引き立て役のよう。
これ、お芝居にしても面白そうですね。過去に上演されたことはないのかな。
オースティン『レイディ・スーザン』
作者:ジェイン・オースティン
訳著:惣谷美智子
出版社:英宝社
ISBN:4269720212
うしろについている評論部分は退屈でしたが、『レイディ・スーザン』はやめられない止まらない面白さでした。最後の大急ぎでくっつけたような「結語」はかなり性急な感がありましたが、10代でここまでえげつない中年悪女を書けるって凄くないですか?
ネットで検索したら「若書き」だから・・・といった感想をいくつか見かけましたが、後年の小説に比べてそれほど未熟という感じはしなかったなあ。(翻訳で読んでいるのでどこまで理解できているのかわからないけど)文章もきちんとしているし。レイディ・スーザンは弁解の余地もないほど悪い女なんですが、それがなんともイキイキと描き出されていて、彼女に振り回される回りの凡庸な人たちはみんな引き立て役のよう。
これ、お芝居にしても面白そうですね。過去に上演されたことはないのかな。
オースティン『レイディ・スーザン』
作者:ジェイン・オースティン
訳著:惣谷美智子
出版社:英宝社
ISBN:4269720212
by timeturner
| 2009-05-26 19:42
| 和書
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