2008年 12月 10日
シェルシーカーズ(上・下) |
ラファエル前派の画家ロレンス・スターンの娘ペネラピは3人の子供を育て上げ、64歳の今はコッツウォルズ地方グロースターシャーの村の美しい家でひとり暮らしをしている。つい先日心筋梗塞で倒れ入院したものの、医師の忠告をふりきって帰宅してしまった。残された日々は少ない。1日1日を悔いなく過ごしたいと思うペネラピだったが、過剰に心配してあれこれ口出しする長女ナンシー、自分のことにしか関心のない息子ノエル、キャリアウーマンの次女オリヴィア、どの子もそんなペネラピの気持ちを本当に理解してはいない。そしてある日、オリヴィアのかつての恋人の娘アントーニアと庭師のデーナスを道連れに、ペネラピは故郷ポースケリスへと旅立つ……。
ペネラピを中心にロレンス、ソフィー、オリヴィア、ナンシー、ノエル、アントーニア、デーナスと彼女を取り巻く人々それぞれに焦点を移して描いていく手法はとても読みやすく、長い作品に変化をつけています。
実際にはペネロピが退院してからポースケリスを訪れ、グロースターシャーに戻って亡くなるまでの数ヶ月の話なのに、フラッシュバック形式で語られる戦前、戦中、戦後の話が無理なく挿入されるのでまるで大河ドラマを見ているかのよう。いや、むしろ大河メロドラマかな。安っぽくはないけどかなり女性向けです。
相変わらず自然描写は素晴らしく、特にグロースターシャーのペネラピの家の様子はまるで夢のよう。こんな素敵な庭付きの家で老後を過ごせたら幸せだろうなあ。あ、でも、庭仕事が好きじゃないと無理か(^^;)。
原題:The Shell Seekers
作者:ロザムンド・ピルチャー
訳者:中村妙子
出版社:朔北社
ISBN:4931284086、4931284094
ペネラピを中心にロレンス、ソフィー、オリヴィア、ナンシー、ノエル、アントーニア、デーナスと彼女を取り巻く人々それぞれに焦点を移して描いていく手法はとても読みやすく、長い作品に変化をつけています。
実際にはペネロピが退院してからポースケリスを訪れ、グロースターシャーに戻って亡くなるまでの数ヶ月の話なのに、フラッシュバック形式で語られる戦前、戦中、戦後の話が無理なく挿入されるのでまるで大河ドラマを見ているかのよう。いや、むしろ大河メロドラマかな。安っぽくはないけどかなり女性向けです。
相変わらず自然描写は素晴らしく、特にグロースターシャーのペネラピの家の様子はまるで夢のよう。こんな素敵な庭付きの家で老後を過ごせたら幸せだろうなあ。あ、でも、庭仕事が好きじゃないと無理か(^^;)。
原題:The Shell Seekers
作者:ロザムンド・ピルチャー
訳者:中村妙子
出版社:朔北社
ISBN:4931284086、4931284094
by timeturner
| 2008-12-10 20:13
| 和書
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